泳げても突然溺れる人がいます。私も泳げてもウエットスーツを着ていても溺れそうになる時があります。なので川や海の怖さや、溺れる原因をきちんと知っていれば冷静に対処対策できるので書きます。
泳げても溺れる理由と川や海の怖さ
●パニックやパニック連鎖
泳げる人やウエットスーツを着ていても溺れかけた時は
海の生物と泳いでいて自分が力尽きていることに気が付かなかった時と
風向きが変わっていて岸に戻れなくなった時と
一人が苦しみだして顔面蒼白になった時です。
そういう時は、
一人に問題が起こっていても、パニック連鎖が起こり全員が溺れる事があります。
ウエットスーツを着ているので落ち着けば浮いていられるのに、頭を上げているのが辛くなるので仰向けになって落ち着くしかないのですが
それぞれがバタバタしはじめると恐ろしくなって、岸に急ごうと考えてもっと力尽きます。
●遠くの天候や津波の影響を受ける
川は、遊んでいる場所が晴天でも上流で雨量が多い場合に突然の激流になります。
http://www.cbr.mlit.go.jp/tenjyo/kawaranbe/logo/river0%20p.pdf
津波が起きた場合は、下流から水が押し寄せてきます。
海も近くの地震で無くても影響を受けます。
泳げる、泳げないは関係なく激流や荒波で岩に身体を打ち付けたり、深みに嵌ってしまうこともあります。
●足が埋まる場所がある
海も川も底がアリ地獄のように、足がどんどん埋まっていく場所が在る場合があります。
●水温に差がある
川も海も水辺の水温に慣れても、水温の低い場所があるので心臓麻痺を起こしたり足がつって動けなくなり、溺れます。
●離岸流
海には、沖に引っ張る潮の流れのある場所があります。
沖に流されていたら、20~30メートル横に泳ぐことで離岸流から外れる事ができます。
海上保安庁・離岸流に着色調査↓
離岸流の抜け方など↓
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN8/ripcurrent/ripcurrent.html
沖縄の波は穏やかですが、深い場所はとても冷たいので危険です。
また、ダウンカレントといって下へ引っ張る潮の流れもあります。
溺れる原因
高波にさらわれるなどではなく普通に泳いでいて溺れるのは、
息が苦しくなったり、力尽きるか、飲酒しているのが原因です。
●水の中では心理的に過呼吸になっていたり、水が口に入ってむせると息をもっと吸ってしまい、繰り返しているうちに肺に水が入ったり、過呼吸になり意識を失う。
●水泳は筋肉に優しい代わりにカロリー消費は陸上の倍以上だから、気が付かないうちにかなり疲労している。
●水遊び中は脱水症状に気が付かないので、体調が急変する。
●血圧が下がり血流が良くなっているので飲酒している場合は急に酔いが回り出して溺れる。
●食後溺れる場合がある。
私が小学校の時は給食後のプールがあり、全国的に学校の給食後のプールで亡くなる事がありました。
なので、息子の時代には食後のプール授業は無かったのですが、医学的根拠が薄かったようで今はまたあるようです。
ですが、
食後に泳ぐと
水圧が掛かっている上に横になって泳いでいると胃や胸のあたりが苦しくなり、吐きそうになって体調が悪くなる人は居ます。
私もシュノーケリングツアーで、集合時間が食後になる時は苦しくなりました。
食後は消化にもエネルギーを使っているので疲労感も増す感じがします。
なので、食後は1時間は空けた方が安全です。
溺れた時の対処
- 冷静になる
- 浮く事だけを考える
最初に書いたように、泳げる人の集まりでも突然症状が出て溺れます。
その時に、自分も力尽きていることを認識して人を助けるのは無理とわかり
怖くなってパニック連鎖が起こります。
そんなとき、先ずは
動かないで浮くことだけを全員が考えることが一番大切です。
誰かにしがみついたら、しがみつかれた人も溺れるし、お互いに水を吸い込んだら助かる確率が減ります。
なので、とにかく落ち着いて仰向けになって浮いて体を休めます。
たとえ流されていてもです。
そして
落ち着いたら、ゆっくりと岸に向かって泳いでみます。
無理なら仰向けで浮いて足だけで泳ぎます。
浮き具が一つでもある場合は
皆で掴まって足だけで同じ方向に泳ぐと早く進みます。
海で溺れて助かる第1歩は落ち着いてただ浮く事です。
そして
海水を飲まないこと
力尽きない事が大切です。
次に
サメに食われないこと
ひぶくれしないこと
脱水になる前に救助される事も大事ですが
最初に助かる確率を上げておくのが一番です。
対策
●遊ぶ川や海の情報を知る(放流、離岸流、サメ、毒針生物、事故事例など)
●海で光るものは身に付けない(サメや魚が襲ってきます)
●ウェットスーツやライフジャケットを付ける
●浮き具が無くても背泳ぎで浮ける練習をしておく
●疲れない泳ぎを身に付けておく
●監視のある区域でしか泳がない
●水に入る時間を決める。
・1時間に1回は陸に上がって、天候や地震情報を確認する。
・陸に上がった時の、足や体の重たさを体感すると疲労度を知る事にも繋がります。
●救助を呼べるようにスマホを身に着けて泳ぐ
海が大好きでも、慣れていても、泳げても、私も溺れかけたり危険な事態に遭遇したりします。
水の力も風の力も強くて大自然に人の力は及びません。
もっときれいな場所、もっと海の生物と泳ぎたいと思ってしまいますが
肺呼吸を自覚して安全の域を超えないのが一番楽しいですね☆