息子は赤ちゃんの時から内斜視でした。いろんな病院へ行き手術や治療をして20年経った現在もあまり視力が出ないままなので、もっと早ければ視力にまで影響しなかったのではないかと思うので経験を書きます。
斜視手術や治療の経験
息子の場合は、
新生児の時から黒目が内側に入っていることが多く、
産科の先生に訊いた時は
赤ちゃんは力むとそうなるので、自然と治る場合が多いとのことで安心していましたが、
4か月経っても内側に入っていて
どうしてもおかしいと思い、受診した小児科から紹介された眼科へ行きました。
「視力検査が出来る3歳くらいまでは治療も手術も出来ない。」
ということだったので、
それでは遅い。と思ったのであちこちの病院へ行きましたが同じ見解でした。
なので、
早く視力検査が出来るようにと思い、視力検査の紙を買って練習させ、
2歳で治療できるようになりましたが良くならず、手術したのは3歳半でした。
結果的に、手術前の時点での視力は
もう、光しか見えていない状態だと言われ絶望しましたが、
手術で目の位置が正常になって使うようになれば視力も出始めたので
何事も諦めないことが一番大切ですね。
治療
斜視の治療は
・視力の調整に依るもの(ガチャ目といわれるもの)が原因の場合は、
メガネで視力を調整して両目が見やすくなれば位置が治りますが、
・眼球の一部の筋肉が強く引っ張っている場合は、
手術で筋肉を切って位置を変えたり、
弱い方を縮めたりして黒目が真っ直ぐ向くように位置を整えます。
・筋肉が原因の場合、手術までにできることは、
アイパッチという、目に張り付けて塞ぐものを正常な方に貼って
使っていない方の目を使うようにさせることです。
アイパッチは蒸れるので嫌がる場合は、
眼帯に可愛いシールを貼ってあげたり、工夫すると良いです。
うちの場合は
海賊のする眼帯が気に入ってくれました。
この治療を1歳前の時点で知っていれば、視力が出ていたのではないかと悔やまれます。
手術
内斜視の原因になっている、強く引っ張っている筋肉を切る手術をしました。
子供の場合は全身麻酔なので、
麻酔から切れて帰ってくるまでは2時間ほどですが
手術時間は30分程度だそうです。
入院は2泊3日です。
現在も1泊~2泊が多いです。
手術後
麻酔が完全に切れると、痛い痛いと泣いていました;;が
痛み止めで治まって寝ていました。
充血して真っ赤なので、引くのに5日くらいかかりました。
内側を向いていた目が真っ直ぐになり、
目を使うようになったので
徐々にですが視力が出はじめ、半年後の検診では0.1視力が出ました。
光だけよりは凄く良いのですが、
パイロットになりたい。と言われた時は
難産だったから自分が悪かったのかと思ったり、
視力が出ない事で将来まで奪った気がして耐えられない気持ちになりました。
なのでやはり、
斜視に気づいて治療が出来ない年齢でも
目を使わせることだけは早くしておけば良かったと思っています。
視力がグングン出ている時期だったらもっと視力が出ると思いますし
手術も躊躇せずに早くした方が
本人が、キーキーと癇癪を起す事も無くったのでストレスだったんだと思います。
本人も、
「手術前はどんなに見たくても目が向かないけど、目が向くので見れるようになった」と言います。
目を使いたくても使えなかったんですね;;
男の子は言葉も遅いので大変ですが、
もっと早く、アイパッチをして見させることで視力を出して
もっと早く手術すればもっと視力は出ると思います。
3歳までの視力が急成長する時期に
何もしないのと、しているのでは絶対に違います。
近所に外斜視の女の子がいて
その子のお母さんは「手術は可哀想だから。」と言っていました。
手術後の麻酔が切れた時は激痛で可哀想でしたが
斜視のまま長くいることのほうがその子にとって辛い場合もあります。
お医者さんにも、どんな病気にもいろんな見解があります。
でも、親にできることとして
★早く視力検査が出来るように、視力検査を遊びに取り入れて教える。
丸の切れている方を、正確に指さし出来れば大丈夫です。
病院に依って違いますが、
大きな丸の型(Cの型)をハンドルのように持たせて、見えているものと切れ目を同じに持ち変える。というやり方もあります。
★アイパッチや眼帯は薬局で買えるので、医者に言われなくても使っていない目を早くから使わせる。
★筋肉に依る斜視は、自力で位置は戻らないので早く手術して位置を治す。
と良いですね。
赤ちゃんの斜視や視力
産まれたばかりの赤ちゃんの視力は
0.01~0.02で、
殆ど見えていない状態なので斜視の判断が難しく、
・鼻が高くなれば治る。
・視力が出てくると治る。
場合もあると言われています。
生後6か月から1歳までには視力が0.1から0.2に発達して
3歳児検診で0.5あれば問題ないとされていますが、
物が見える時期になっても、両目が同じ動きをせずに、
内斜視(寄り目)や外斜視(ロンパリと言われるもの)があるのなら、
医者が「まだ治療は不可能だ」と言ったとしても、
幾つかの病院に掛かれば、視能訓練を早くからしてくれるところもありますし、
自宅でも、視力が出る為の目を使う訓練を始めた方が良いです。
斜視は、片方の目でしか物を見ていません。
なので、
大人になって十分に視力が出てから、眼精疲労や癖で出る斜視とは違い、
視力の無い赤ちゃんや発達段階の子供は、
片目だけで見るのが普通になってしまい、
焦点の合っていない方の目は使わなくなるので視力が発達しません。
斜視の原因が何であれ
使っていない方の目を、使うように仕向ける事で後々大きく違ってきます。
是非、後悔しないように出来る事をどんどんやってみてください^^☆