瀕死の状態から4年が経ち、安定していた猫の血糖値が上がりました。猫はストレスがある時や動物病院に来ただけでも血糖値が上がります。なので、糖尿病と判断するには平均血糖値を検査するのですが、今回は顕著に血糖値が上下したので、原因とインスリンが効き難くなった時の対処を書きます。
猫の糖尿病の原因と今回の血糖値上昇の原因
■猫の糖尿病の原因は
膵臓のインゲルハンス島からインスリンが出なくなり、糖を体内に取り込めず、血液や尿に糖が出る状態になり糖尿病となるのですが、
その状態になる原因は、
・ステロイドの使用
・膵炎
意外は、はっきりとはわかっていません。
人間と同じく、
太らせたからとか、遺伝とかいろんな説がありますが、
痩せていてもなるし、家系に糖尿病が居なくてもなります。
そこで、私は
■マグネシウム不足が原因ではないかと考え、調べて
●マグネシウムを与えて、
●ドライフードを止めて、
●できるだけ肉食に戻す。
そして、インスリンが効きだしましたから、マグネシウム不足と炭水化物も原因だと考えています。
■今回、血糖値が上がった原因はストレス
血糖値が安定していた猫の血糖値が上がったのは、犬を預かってからです。
預かる前までは、
フルクトサミン(平均血糖値)が300台の中で上下だったのですが、
預かって3週間後の検査で479になり、尿糖も多く出ていて(+)になりました。
そして、
犬を返していた10日間の後のフルクトサミンは315に戻り、尿糖もごく少量になりました。
この結果を見て、初めて猫のデリケートさを実感しています。
苦手なわんちゃんを預かったことが
ここまで顕著に血糖値に影響しているとは考えてはいなかったので、驚いていると共に、
既に糖尿病の猫には、
インスリンの作用にすら影響することを思うと、糖尿病の猫にストレスを与えてはいけないと実感しています。
思い起こせば、震災後も
いつもビクビクしていて、やがて水をガブガブ飲むようになりました。
動物病院へ行っても、震災後、病気の動物が増えたというのを良く耳にしました。
なので、猫に限らず恐怖からのストレスが臓器の機能を破壊することもあるので、
震災ストレスも原因の一つだと思っています。
■今回の対処
一人っ子でのんびりと飼われている猫は、後からの住人を受け入れにくいと言いわれていて、
性格にも依るのでしょうけど、うちの猫は常に、他の子やわんちゃんが苦手です。
かといって、
返すことも出来ない状況がある中で、なんとか対処していこうと思っています。
今は兎に角、
わんちゃんの居る生活に慣れてもらう事。だと思っています。
わんちゃんが、”自分が一番!!”といって割って入って来て猫のテリトリーを奪ってしまうことをやめさせることが出来た時には
血糖値が下がるのか、と見ている所です。
命に関わる上がり方をしたならば、すぐにでも犬を返しますが、
猫が、猫パンチしなくなって、受け入れ態勢を見せてきているので、今後、血糖値も下がって来るのか様子見です。
インスリンが効き難い時の原因と対処
インスリンが効き難い時に考えられるのは
●インスリンの劣化
インスリンは、衝撃、温度によって直ぐに効果がなくなります。
保存環境が良くても、搬送環境が悪いものもあり、同じ銘柄のインスリンでも効きが同一ではありません。
ピーク時の下がり方が悪い場合は買い変えが必要です。
●インスリン抵抗性
メタボなどで効きずらくなるとも言われますが、合併症が出るくらい悪化してからのダイエットは命取りです。
高タンパク、低炭水化物、ウェットフードに徹することが大切です。
●歯周病
猫の7割は歯周病と言われますが、
歯周病菌感染により免疫細胞が刺激され、一酸化炭素が生成され膵臓のリンゲルハンス島ベータ細胞がダメージを受けてしまいます。
歯周病の治療で、インスリンが効きだすことはあります。
うちでは麻酔が無理な状態なので治療ができませんが、よく膀胱炎になるので、抗生物質を飲んで殺菌したあとはインスリンの効きが良いです。
●打つ場所
首の後ろは溜まりやすいので効き難く、お腹に近い場所はよく作用します。
●ストレス
今回、これほどまでにストレスがインスリンの作用に影響することを知りましたから、出来る限りストレスを取り除くことは大切です。
■インスリン注射のやり方としては
アメリカではタイトレギュレーションプロトコルに依って完治している。ということを知ってやってみた方法です。
この方法で、寝たきりから、合併症の白内障、末梢神経障害も治りました。
今回の血糖値の上昇では、
ストレスから解放された時には下がったという事実がある事が救いです。
なので、わんちゃんのと仲良くなってもらう努力と
次回新しいインスリンに変えて見て、様子を見ていこうと思います。
今後、できれば、麻酔を掛けて歯周病の治療をしたいと考えていますが
14歳と高齢なこともあり、獣医はやらないと言ってます。
歯周病菌がインゲルハンス島のインスリン分泌にダメージを与えているのなら治るかも知れない。
治してあげたいと思いながらも、命に関わることなら避けなければならない;;
また、分ったことがあれば書きます^^☆
コメント
コメントありがとうございます(*^_^*)読んで頂き、お役に立てているのなら本当に嬉しいです。
猫は、生きたいって発しますよね。
私も、助からないと言われ、自分も寝不足で辛くなり、楽にさせるべきか考えた事もありますが、
猫は生きたいと言って、知恵を与えてくれた感じです。
動物由来のインスリンが無くなり、猫のインスリンコントロールは獣医でも難しくなりましたが、
アメリカでは治るのですから、頑張りましょうね(*^_^*)✨
猫様はフードに飽きやすいので
これも大変ですが、
出来るだけウェットフードで
高タンパク、
低炭水化物、
ミネラルコントロールしていないフードで。
また、解ったことなどあれば書いていきますので宜しくお願い致します。
ありがとうございます(*^_^*)✨
はじめまして。突然のコメントを失礼いたします。どうしてもお礼を申し上げたくて…
猫の糖尿病の記事を拝読いたしております。とってもとっても勉強になる内容ばかりです。ありがとうございます。
我が家の愛猫も、今年の4月から突然糖尿病を発症しました(肥満なし、尿路疾患用療法食摂取)。インスリン&食餌治療するも、2度ケトアシドーシスに陥り、獣医からも安楽死を薦められてしまいましたが、どうしても諦めたくない旨説明し、その際に、偶然こちらのブログを拝読し、4日間寝ずの看病をしたところ、劇的に回復してくれました!
何より、主様の「治療を諦めないであげて」というフレーズに心底励まされました。本当にその通りだと思います。このブログがなかったら、愛猫を無駄に死なせてしまうところでした。大げさではなく、本心です。主様には感謝しきれないほど有難い気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
まだ血糖値が安定しないので、治療は継続中です。今後も、沢山勉強させていただきます!