残りの人生をどう生きるか、自分が亡き後には遺品や財産をどうしてほしいのかを家族に伝えておくことや、書いておくことは本当に大切です。特に負の遺産を残さないようにすることもとても大事です。
先日、中居正弘さんの番組で弁護士の方が、負の財産に触れていました。
保険や、貯金、遺品など遺族にプラスになることはもちろん伝えたり書いたりしておくべきですが、
亡くなってから負の遺産ができない生き方も大切ですね。
負の財産ってなに?
・先物取引きなどの、口座のお金以上に損失の出る取引き
・滞納
・損害賠償請求
などです。
□損失の出る取引きについては
・為替(FX)は損失があっても、入金した金額以下になることは無く、ポジション(建て玉)がなくなるだけです。
・株に付いても現物取引きであれば、損をしても価値がなくなるだけで、昔で言う”紙切れになる”だけです。
怖いのは
先物取引きをしていた場合です。
先物は、株の先物と商品先物がありますが、
損をしている時に、取引口座に入っているお金が足りなくなると追証(おいしょう)といって追加証拠金を入金しなければならず、翌日までの支払いで容赦なく請求が来ます。
入金できても、お金でマイナスを耐え、損が減ったり、プラスに戻るのを待つ状態です。
取引き口座会社の規約にも依りますが、
支払えない場合は4日以内に強制決済となり、そうなると多額の損失が残ることが殆どです。
また、先物には限月といって期限があります。
本人が亡くなっても満期日に自動決済されますがその時にマイナスなら大変ですし
商品先物は、マイナスでも証拠金をたんまり入金していて追証の連絡が来なくても
限月までに決済または現物の商品授受という方法になるので家族が知らないで取引きしていたら困りますよね。
□先物取り引きの口座会社としては
本人死亡の場合、親族や代理人が直ぐに届け出て、代理人の判断に従って決済または引継ぎなどの指示に従ってくれます。
が、
届け出ないで損失の請求が来た場合は払うしか無く、払えない場合や納得できない場合は殆どの場合は裁判で争うことになり、
請求が認められても
財産放棄という方法で回避できるのですが、その場合は、財産も負債も全てを放棄しなくてはなりません。
なので、
・滞納
・損害賠償請求
についても同じく、死後の裁判が提起される場合も多くあり、支払い請求が認められた場合は
家族が支払うか、払いたくないなら財産を放棄するかになります。
なので、負の財産を残す取引きや、滞納、争い事も綺麗にしておく必要があります。
私の周りにも負の財産を何十億と残してしまった人が居ます。
死後に訴訟を提起された時点で、ご家族は財産放棄していました。
その時に思ったことは
家族が生命保険を含む財産を全て受け取って、出来る限り返した方が、本人が0返済で迷惑かけたままよりも報われるような気がしたのですが、
よくよく調べると
財産を放棄しないと、次から次から訴訟が起きたら全部に対応しなければならず、返済義務が付いて回るので、やはり放棄しないと家族が生きた心地がしないんですね。
終活は、
自分自身が最後をどう生きるかよりも、先ずは残った人に迷惑かけないことが大切です。
終活ノート
決める事や、やっておくこと
●ペットの行き先
ペットがいたなら託す人を決めないと、家族が保健所に持ち込むケースが沢山あります。
●遺品整理と形見分け
断捨離を始めながら、残ったものを誰にあげたいか書く
●銀行口座
全部書いておく。
家族が全ての銀行に問い合わせれば、口座開設されているか知る事はできるそうですが大変なので。
銀行へ死亡を伝えた時点で引き出し不可能になるので、死期が近づいたら葬式費用に充てる現金を託しておく。
●投資口座
●保険
証券の場所や保険金の分け方使い道
●ローン
死亡で支払いが無くなるとか、支払いが続くものなど詳しく
●年金
●ネットのシステムやアプリ
使っているもので、処理を必要とするIDとパスワード
●葬式・戒名・お墓について
●死後に知らせて欲しい人、葬儀に呼びたい人
●遺影
良いのが無いと、死後に撮影して目を開かせた写真にするとか、かなり怖いことになるので
スマホで撮影したり、写真館に行って準備すると良いですね。
とりあえずは、こんな感じですが
伝えておきたいことが思いついたら書くと良いです。
番組では、余命を家族の為にお金を残すと決めて、漁に出ていた方のお話がありました。
私も30代で余命宣告を受けた時があって、その時やはり、1円でも多くのお金を子供に残して行きたいと思い、治療を止めてがむしゃらに働きました。
そして、友人に銀行口座や投資口座のことを伝えて、子供はまだ小学生でしたが、
ママが死んだら〇○さんと〇○さんに電話してね。と伝えていました。
転移した腫瘍が消滅した今になって思えば、子供には酷だったかも知れませんが、この世に残った者はお金が無いと生きられないし、お金が無いと、引き取った親戚だって大変だし。
でも、お金に余裕があるならば、残りの時間を一緒に過ごす方が絶対に良いと思います。
亡くなった漁師さんのように色んな想いをノートに書いておくこともとても大切ですね。
私は9歳で父を亡くし、19歳と20歳の時に大切な友人を亡くしています。
どう思っていたんだろう、どんな苦しみがあったんだろうと知りたくて悔やまれたことが沢山ありました。
だから、心の中をノートに残しておいてもらったら残った者は、知りたい部分が知れて気持ちが楽です。
私もちゃんと書きます。^^☆